【気候変動、生物多様性の崩壊について、基礎から学べる!】Climate Fresk と Biodiversity Collageオープンワークショップの模様をレポート! 

Codo Advisory では、企業様向けのサステナビリティ教育として、Climate Fresk(みんなの気候教育)と、Biodiversity Collage(みんなの生物多様性教育)を展開しています。環境課題の自分事化の第一歩として、新人教育や経営層向けに実施をいただくことが多いワークショップです。 2023年より、気軽にご体験いただけるようオープンワークショップを不定期で開催することといたしました。今回はオープンワークショップの様子をレポート形式でお伝えいたします。 

Climate Fresk、Biodiversity Collageとは

「Climate Fresk」と「Biodiversity Collage」はどちらもカードゲームを用いたワークショップです。 

2015年にフランスで開発され、現在は世界50カ国以上で約100万人の参加者に利用されている気候変動教育ワークショップです。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書を基に考案されたカードゲームで、体験を通じて気候変動の仕組みが理解できる設計となっています。 

Climate Freskと同様に、カードを用いて生物多様性の繋がりや、崩壊の原因・結果を学ぶことができるフランスのワークショップです。こちらのワークショップは生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム (IPBES)の報告書に基づいて作成されています。 

オープンワークショップの様子

2023年には3回のオープンワークショップを開催しました。コンサルティング業界、自動車部品業界、教育業界、保険業界、運輸・エネルギー業界、自治体など、毎回様々な業界のみなさんにご参加いただきました。 

最初にアイスブレイクを行った後、ファシリテーターによる簡単なルール説明が実施されます。 

                Climate Fresk / Biodiversity Collageのルール

・ 気候変動もしくは生物多様性に関する事象が描かれた約40枚のカードを使用する
・ ステップが1~5に分かれており、各回で約6~8枚のカードが配布される
・参加者はチームで協力しながら配布されたカードを原因・結果の関係になるように並べる

※ Biodiversity Collageは、最初にエコシステムゲームを実施し、”わかるようでわからない”生態系について理解を深めていただきます。

カードゲームのポイントはチーム全員でディスカッションし、協力することです。Climate Fresk、Biodiversity Collageは並べ方の例はありますが、「正解」にたどり着くことが目的ではありません。 むしろ、フレスク、コラージュという名前の由来の通り、「みんなでカードを組み合わせてオリジナルの作品をつくる!」という状態を目指すことが重要です。 チームメンバーと協力してカードの繋がりを見つけるというプロセスを経ることで、気候変動や生物多様崩壊という世界規模の課題を自分事として腹落ちさていくことができると考えています。 

さて、前置きが長くなりました。 実際はこのようにカードを並べていきます。 初対面ということもあり、最初はみなさん様子を伺いながらも・・・無事に最初のカードを並び終えたようですね。 

▲ステップ1、2は皆さんの緊張感が伝わってきます

ステップが終わるごとに、デブリーフィングを行います。 並べられたカード同士の繋がりを全員で改めて確認します。また、ファシリテーターからポイントが説明されるため、気候変動・生物多様性に関する知識をしっかりと身につけることができます。

▲自信がなくても大丈夫です!チームメンバーや、ファシリテーターのサポートを受けながら、皆さんデブリーフィングに挑戦してくださいます

終盤になるとチームの結束力の高まりが感じられます。議論も活発になり、多数のカードが着実に並べられていく様は圧巻です。

▲ステップ4、5になると議論が白熱してきます 

ついに、全てのカードが並びました!90分に渡るカードゲームが終わるとひと段落です。 カードを並び終えた後は、より記憶に残すためにデコレーションを行い、タイトルを考えます。 それぞれの個性が際立ってきました。 

▲タイトルの例
毎回参加者の考えたタイトルを見るのがファシリテーターの楽しみのひとつです
▲デコレーションの例
個性豊かな作品が次々と出来上がります

最後は、カードゲームが終わった時点での感情・感想をシェアし、これからのアクションを考えます。 複雑に絡み合う気候変動・生物多様性崩壊の大きな問題と、対策を行う重要性を感じた直後なので、何ができるのか、何をすべきか、みなさん真剣な表情でアクション案を書き出してくださいます。 

▲最も重要なアクション検討。アイディア共有の際は全員がじっと耳を傾けます 
▲みなさんからいただいたアクションの例
                    皆さんのアクションの例

 >> Climate Fresk より
  郵便物再配達の減少、Eco教育でマインド醸成、グリーン調達 等

 >> Biodiversity Collage より
  地産地消の推進、加熱しない製造工程の開発、様々なイニシアティブへの参加 等

※ 社内教育として企業で実施いただく場合は、「チームごとにアイディアを深堀りする」、「自社のサステナビリティ目標と対応させたアイディアを検討する」等アレンジが可能です。

ここまででおよそ3時間。 長いようで、あっという間というのが、多くの方からいただくご感想です! 

時間がある場合は、自社のサステナビリティに関する取り組みや、課題感を共有いただくための交流の時間を設けさせていただきます。 

例えばユニークな事例として、ご参加いただいた方から「希少種保護活動として社内でどんぐりの苗を育てているが、従業員に興味を持ってもらうにはどうすればいいか」とご相談をいただいたところ、他の参加者の方が「毎年の新入社員に水やりなどのお世話を担当してもらうことで、全社的に生物多様性への愛着が自然と醸成されるのでは?」とアドバイスをされる場面がありました。 

環境取り組みの推進や、その基盤となる社員への理解浸透は業界を超えた共通課題です。 オープンワークショップでは業界横断の交流ができますので、ぜひ、ご意見交換やネットワーキング拡大の場としてもご活用ください! 

参加者の皆さんのお声

毎回、「やりがいがある」、「おもしろい」、「サステナビリティ取り組みの重要性が腹落ちした」というお声をいただくことが多いワークショップですが、ご参加いただいた方のリアルなお声をご紹介します。 

カードゲームでは、気候変動や生物多様性の損失による問題について、なぜ起きたのか「原因」を参加者の皆さんと一緒に考え言語化できたことで、より一層理解が深まりました。ワークショップを通じて、地球や社会を守るためにできることを実行する決意を新たにしました。まずは自部署で気候変動を理解するためのワークショップをやってみます。 

愛三工業株式会社 カーボンニュートラル推進部 山口様(Climate Fresk、Biodiversity Collageを受講) 

生物多様性は、どこか遠いことのように感じがちですが、カードゲームを通して、自分の考えを言葉にし、みなさんとディスカッションしたことで、ぐんっと身近なものになりました。生物多様性の社会への浸透を考える上で、体験を活かしたいと思います。

福岡市環境局環境監理部 部長 小林様 (Biodiversity Collageを受講)

気候変動と私たちの暮らしの因果関係がチームでわいわい楽しく学べるゲームだと感じました。IPCCレポートに基づく高度な内容の分、大人にとってもやりがいのある体験になっていると思います。

機械工業 ご担当者様 (Climate Freskを受講)

今後のオープンワークショップのお知らせ

Codo Advisoryでは不定期にオープンワークショップを開催しております。 

下記のフォームにご登録いただくと、次回開催のタイミングでご連絡を差し上げます。 

興味をお持ちの方がおられましたら、ぜひご登録ください! 

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