ウィークリーニュース | 2022年5月1日~7日

Codo Advisoryは、世界と日本の気候変動対策や企業のサステナビリティに関する最新のイベントやトレンドをお伝えしております。先週の注目ニュースをまとめてご紹介いたします。

国際 |気候テックのスタートアップ:投資が増加、主要セクターではまだ資金不足

  • 脱炭素社会を実現するために不可欠となる次世代技術の多くは、スタートアップ企業が開発している。気候テックには、脱炭素技術や最適化ツールを含め、規制強化や化石燃料価格の高騰により脱炭素化が進もうとしているモビリティや食品産業など、さまざまな分野で活用されている。
  • しかし、これらの技術による期待には大きなばらつきがある。というのは、脱炭素化ツールであれば、ただ効率性の向上による漸増的な利益にとどまるものもある。さらに問題なのは、鉄鋼、建設、コンクリートなど、最も排出量の多いセクターでこのような技術革新が進んでいないことである。現在では、こういったセクターにおいて、脱炭素化が最も困難であるにもかかわらず、深刻な資金不足に陥っている。
  • Read more about this story: Financial Times, Carbon Pulse

欧州・日本 | 欧州のグリーン規制は世界に広がり、適応しなければ日本も危険

  • 欧州の「グリーン」関連の規制、基準、定義などは、米国の企業や金融機関によって脱炭素化の目標と産業振興を一致させるための最適なツールとして判断されてきた。しかし、日本企業はこのような規制の流れに迅速に対応しなければ、厳しい打撃を受ける可能性がある。
  • 格付会社やCDPなどの国際機関は、日本企業に対してEUのESG基準への準拠をより強く求めるようになってきている。
  • EUが求める「グリーン」に分類されない日本やアジア諸国の企業は、今度は資金調達が困難に、投資家の信頼を失い、活動家のNGOに狙われることになるだろうと、みずほR&Tコンサルタントが警告している。
  • Read more about this story: Nikkei, European Commission

Codo’s comment: 日本経済新聞はこの度、日本企業が受動的な立場にとどまり、日本政府が求めていることに限って努力しようとすることの危険性を強調し、非常に良い指摘をしている。グローバル経済においては、企業は日本国外の動向や規制にも注意を払う必要がある。なぜなら、それは企業の輸出能力、国際的なサプライチェーンへの参加、気候計画に関心を持つ投資家の呼び込みに影響を与えるからである。

欧州 | EUの炭素除去認証メカニズム:コンサルテーショングループが歓迎

  • 欧州委員会は、大気中の温室効果ガスを除去するための技術や自然を利用する解決策を認証する政策フレームワークを提案している。民間企業、NGO、市民などの利害関係者が、条件付きでこの提案への支持を表明している。
  • フィードバックでは、最新のIPCC報告書に従って、優先順位は排出削減が最上位であり続けなければならず、除去だけでは決して代替できないことが強調されている。提案されている枠組みの複雑さに直面し、もう一つの課題は、炭素市場など他の EU の制度と温室効果ガス除去を調和させることである。
  • NGOは、温室効果ガス除去が気候変動取り組みの野心に「干渉」しないように、EUが特別の除去目標を設定することを提案した。
  • Read more about this story: Carbon Pulse, European Commission

欧州|エネルギー効率向上と建物の改修に向けた財政的インセンティブの強化へ

  • エネルギー安全保障を圧迫する地政学的な状況の中で、レジリエンスはエネルギー効率の改善によって可能になれるとされている。欧州は現在、欧州グリーン・ディールの一環として、気候変動に関する目標達成を妨げないように、エネルギーパフォーマンス関連規制の改定を検討している。改正により、加盟国には建物の改修と、建物の冷暖房に使用されるエネルギーによる温室効果ガスの排出を削減するための措置が課されることになる。
  • この措置において、住宅所有者の低エネルギー改修の資金調達を支援する金融商品が必要だが、2030年までに必要となる2,000億ユーロをカバーすることができない補助金制度を超えた工夫をしなければならない。、民間セクターの動員によって提供される、より柔軟で洗練された手段((グリーンモーゲージ(緑の住宅ローン)、改修ローン、エネルギー効率の高い投資))が必要とされるだろう。
  • Read more about this story : Environmental Finance, Energypost

韓国|大手資産運用会社が国際炭素クレジット市場に参入

  • 韓国最大の資産運用会社であるハナ・ファイナンシャル・インベストメントは、ESG計画の主要な部分として、炭素クレジットを購入し始めた。同グループは、すでに国内排出権取引の主要なトレーダーである一方、今度はアジア地域においてトップのマーケットメーカーになろうとしている。
  • これと並行して、同グループは南アジアの発展発途上国におけるESGプロジェクトを主導し、気候関連技術のベンチャー企業にも投資している。
  • 韓国企業は、今まで国内の排出権取引制度の下で積極的に活動しており、これから国際的な自主規制市場にも参加する予定である。
  • Read more about this story: Carbon Pulse

Codo’s comment: 欧州に続き、韓国にも2015年に国内炭素市場が導入されたことで、事業計画において企業は炭素の価格を考慮し、結果的に世界が向かっている低炭素経済への対応力を向上させることにつながったといえる。

日本|海上輸送へ炭素税の提案

  • 日本は、国際海事機関(IMO)に対し、海上輸送の脱炭素化を図るための提案を行った。
  • 提案には、2025年からCO2トン当たり56ドル、2030年からは135ドルまで段階的に引き上げるという価格設定が含まれている。排出する運送会社から徴収したお金は、環境に優しい事業者に送金され、事業者が初期資本コストを回収できることが目的である。
  • IMOでは、セクターの排出量削減に向けた財政的解決策を整理するための交渉が進められている。日本は、炭素取引制度よりも、事業者が今後正確な財務計画を立てることができる炭素税制を提唱している。
  • Read more about this story: Financial Times, Splash

Codo’s comment: 今回の日本の提案は、国内で行っていること(非常に低いレベルの炭素価格の設定)とは全く異なるものである。しかし日立製作所社などいくつかの日本企業は、投資決定を導くために、既に内部炭素価格設定を使用している。

This edition was prepared by Jeanne Hamidou and reviewed by Stéfan Le Dû.

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上記の記事は、Codo Advisoryの専門家チームが、一般紙、専門紙、公的機関、非営利団体の出版物など、国内外の主要な情報源から厳選したニュースをまとめたものです。記載されたすべての意見は、参考文献の著者の意見のみを反映するものです。

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Codo Advisory は「持続可能社会に向けた日本企業の革新的行動を促し、その鼓動を世界に響かせる」をミッションに、脱炭素経営への移行戦略の策定・評価・モニタリング等を実施します。ゼロカーボンシティを表明し、かつ産学官が一体となって国際金融機能を推進する福岡市に本社を構え、2022年4月より活動を開始しました。サービスの詳細チーム・ お問い合わせ

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