WBA初のソーシャル・ベンチマーク:日本企業の評価はまちまち

 World Benchmarking Alliance(WBA)は、2024年7月に初めてソーシャル・ベンチマークを発表した。これは世界で最も影響力のある2000社(SDG2000)を、人権の尊重、倫理的な行動、およびディーセント・ワークに関するコミットメントに基づき評価したものである。本記事では、主な調査結果をまとめ、日本企業のパフォーマンスについて分析する。  

世界的な非営利団体である World Benchmarking Alliance(WBA)は、企業のSDGs達成状況を評価するためのベンチマーク(評価指標)の開発を行っており、世界の主要2000社に対する評価をランキング形式で公開している。例えば、気候変動対策に関する評価手法のひとつとして、ADEMECDPが共同開発した企業の脱炭素移行計画の測定手法であるACTが採用されている。

今回のソーシャル・ベンチマークは、WBAが実施した中で最大規模であり、世界で最も影響力のある2000社に対して評価を行ったものである。これらの企業は、世界のGDPの45%に相当する経済活動を生み出しているため、これらの企業がより良い労働条件を定めると世界に大きなインパクトを与えるだろう。

しかし、WBAのソーシャル・トランスフォーメーション責任者であるナミット・アガルワル氏はプレスリリースで次のように述べている:

 2000社の評価結果に基づき、WBAは5つを指摘している。

  1. 90%以上の企業が基本的な社会目標の達成に至っていない。
    対象企業のうち90%以上が基本的な社会目標の達成に至っていないことが明らかになった。人権の尊重(平均スコア24%)、倫理的な行動(平均スコア23%)、ディーセント・ワーク(平均スコア20%)からわかるように、全て観点において平均スコアが非常に低くなっている。さらに、対象企業のうち30%以上の企業は20点中0~2点であり、低スコアな結果になった。
  2. ステークホルダーとの対話が企業に軽視されている。
    対象企業のうち、従業員アンケートやサプライヤーからの匿名フィードバックなど、ステークホルダーとの具体的な対話の例を示している企業はわずか9%である。他方、企業活動の影響を受けやすいステークホルダーとの対話で高評価を取得している企業は、同ベンチマークが提示するすべての指標でより良いパフォーマンスを発揮している傾向が高いことが示されている。
  3. 80%の企業が人権デューディリジェンス(HRDD)の特定・評価・対策の3ステップで0点のスコア。
    これは、企業が人的リスクやその影響を特定・評価・対策しておらず、多くの労働者や地域社会を危険にさらしていることを意味する。また、このベンチマークによると、特定・評価・対策の3ステップをすべて完了している企業は、2000社のうちわずか6%にすぎず、そのほとんどは、企業責任と人権に関する法律が制定されているヨーロッパと東アジアに所在している。    
  4. 生活賃金の支払いを約束する企業はわずか4%。
    生活賃金とは、労働者とその扶養家族の基本的なニーズを残業なしで満たすことができる最低賃金を意味する。現在、そのニーズを満たしている企業は4%未満であり、目標を設定している企業は1%未満にすぎない。場合によっては、企業が自社拠点のある国における最低賃金に関する情報を公開しているが、生活賃金に満たないことが多い。生活賃金及び適切な労働時間に関する目標は今回のベンチマークでスコアが最も低く、企業のコミットメントの低さを示している。
  5. ロビー活動の透明性の欠如。
    過度なロビー活動は、公共の利益よりもビジネスのニーズを優先するような政策を推進する可能性がある。対象企業が世界のGDPの約半分を占めていることを考えると、資金の予算や支出、対象となる政策などが非公開であることは社会全体にリスクをもたらす。このベンチマークで評価された企業の半数以上は贈収賄と汚職の防止を約束しているが、ロビー活動の内容を公開している企業はほとんどなく、活動費用を開示している企業はさらに少ない。

このベンチマークでは、EDP社(ポルトガル)、Glencore社(スイス)、Unilever社(英国)、Yara社(ノルウェー)が15.5/20点で上位にランクインした。2000社中、329社が0/20点という結果になっており、2000社の世界平均は4.5/20点である。

注意すべき点として、対象企業は2021年から2024年の間に評価されたものであるため、企業の最新の動向はこのベンチマークには反映されていない可能性がある。

以下は、今回評価対象となった日本企業151社の評価詳細である。

業界企業名
アパレル・フットウェア
(世界平均値: 6.5)
(日本企業平均値: 9.25)
株式会社アシックス (score: 6)
株式会社ファーストリテイリング (score: 12.5)
自動車・資本財
(世界平均値: 5 )
(日本企業平均値: 4.2)
株式会社ブリヂストン (score: 7)
本田技研工業株式会社(score: 5.5)
井関農機株式会社 (score: 1)
株式会社キーエンス(score: 4)
株式会社クボタ (score: 4)
マツダ株式会社(score: 3)
日産自動車株式会社(score: 8)
株式会社SUBARU (score: 4.5)
スズキ株式会社 (score: 3.5)
トヨタ自動車株式会社(score: 6.5)
ヤンマーホールディングス株式会社 (score: 0)
横浜ゴム株式会社(score: 3.5)
三菱自動車工業株式会社(score: 4.5)
銀行
(世界平均値: 4.8 )
(日本企業平均値: 4.7)
株式会社三菱UFJ銀行 (score: 7)
株式会社みずほ銀行 (score: 8)
農林中央金庫 (score: 4)
株式会社りそなホールディングス(score: 6)
信金中央金庫(score: 0)
株式会社三井住友銀行(score: 4)
株式会社ゆうちょ銀行(score: 4)
建設
(世界平均値: 3.7  )
(日本企業平均値: 1.8 )
JKホールディングス株式会社(score: 0)
鹿島建設株式会社(score: 5)
住友大阪セメント株式会社 (score: 1.5)
太平洋セメント株式会社(score: 2.5)
株式会社日建設計(score: 0)
資源開発
(世界平均値: 4.9  )
(日本企業平均値: 4.7 )
コスモエネルギーホールディングス株式会社(score: 5.5)
阪和興業株式会社 (score: 1)
出光興産株式会社 (score: 7)
株式会社INPEX (score: 10.5)
JFEホールディングス株式会社(score: 10)
ENEOS株式会社 (score: 8)
株式会社神戸製鋼所 (score: 4.5)
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社(score: 0)
日本製鉄株式会社(score: 3.5)
田中貴金属工業株式会社(score: 0.5)
住友金属鉱山株式会社(score: 2)
食料・農業・林業
(世界平均値: 4.9 )
(日本企業平均値: 5.2 )
味の素株式会社(score: 11.5)
アサヒグループホールディングス株式会社(score: 11.5)
江崎グリコ株式会社 (score: 2)
不二製油株式会社 (score: 8.5 )
伊藤忠商事株式会社 (score: 5 )
伊藤ハム米久ホールディングス株式会社 (score: 0 )
キユーピー株式会社(score: 4.5 )
キッコーマン株式会社(score: 3 )
キリンホールディングス株式会社(score: 10 )
株式会社極洋 (score: 1 )
マルハニチロ株式会社(score: 5 )
雪印メグミルク株式会社(score: 8.5 )
株式会社明治 (score: 11 )
日本ハム株式会社(score: 4.5 )
株式会社ニチレイ (score: 5.5 )
日本製紙株式会社(score: 5.5 )
株式会社ニッスイ (score: 7.5 )
日清製粉株式会社(score: 8.5 ) 
王子ホールディングス株式会社 (score: 5 )
OUGホールディングス株式会社 (score: 0 )
スターゼン株式会社 (score: 0.5 )
住友林業株式会社(score: 9.5 )
サントリーホールディングス株式会社 (score: 9 )
東京青果株式会社(score: 0 )
山崎製パン株式会社(score: 0 )
全国農業協同組合連合会(score: 0 )
ファンド・その他金融サービス
(世界平均値: 2.2 )
(日本企業平均値: 1.5 )
年金積立金管理運用独立行政法人 (score: 0.5 )
企業年金連合会 (score: 0 )
全国市町村職員共済組合連合会 (score: 0 )
野村ホールディングス株式会社(score: 2.5 )
オリックス株式会社(score: 7 )
地方公務員共済組合連合会 (score: 0 )
三井住友トラスト・ホールディングス株式会社(score: 2)
国家公務員共済組合連合会 (score: 0 )
情報通信技術 (ICT)
(世界平均値: 5.9  )
(日本企業平均値: 6.8 )
KDDI株式会社 (score: 10 )
キヤノン株式会社 (score: 9 )
京セラ株式会社 (score: 4.5 )
株式会社村田製作所(score: 8.5 )
日本電気株式会社 (score: 9 )
日本電信電話株式会社 (score: 7 )
パナソニック株式会社(score: 4.5 )
ソフトバンク株式会社 (score: 6.5 )
ソニー株式会社 (score: 9 )
東京エレクトロン株式会社(score: 8.5)
任天堂株式会社 (score: 3.5 )
東芝テック株式会社(score: 2.5 )
保険
(世界平均値: 4.7 )
(日本企業平均値: 4  )
第一生命ホールディングス株式会社 (score: 3.5 )
明治安田生命保険相互会社 (score: 1.5 )
MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社(score: 8.5 )
農林中金全共連アセットマネジメント株式会社 (score: 0 )
日本生命保険相互会社(score: 2 )
住友生命保険相互会社(score: 3 )
東京海上ホールディングス株式会社(score: 8.5 )
株式会社かんぽ生命保険(score: 4 )
SOMPOホールディングス株式会社(score: 10 )
株式会社T&Dホールディングス(score: 3 )
ソニーフィナンシャルグループ株式会社 (score: 0 )
不動産
(世界平均値: 3.2 )
(日本企業平均値: 5 )
大和ハウス工業株式会社 (score: 5 )
株式会社 長谷工コーポレーション(score: 3 )
株式会社熊谷組(score: 4.5 )
三菱地所株式会社(score: 7 )
三井不動産株式会社(score: 3)
株式会社大林組(score: 7 )
積水ハウス株式会社(score: 6.5)
清水建設株式会社(score:2.5 )
大成建設株式会社(score: 10.5 )
大東建託株式会社(score: 1 )
住友不動産株式会社(score: 2.5 )
東急不動産ホールディングス株式会社(score: 8.5 )
小売
(世界平均値:5.6 )
(日本企業平均値: 7.6 )
イオン株式会社 (score: 9.5)
楽天グループ株式会社 (score: 10.5)
株式会社セブン&アイ・ホールディングス(score: 10)
株式会社ゼンショーホールディングス(score: 0.5)
運輸
(世界平均値: 2.8  )
(日本企業平均値: 3.5 )
ANAホールディングス株式会社 (score: 10 )
東海旅客鉄道株式会社(score: 2 )
阪急阪神ホールディングス株式会社 (score: 2.5 )
日本航空株式会社(score: 9 )
NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社(score: 2 )
SGホールディングス株式会社(score: 4.5 )
東急株式会社 (score: 2 )
ヤマトホールディングス株式会社 (score: 4.5 )
日本郵船株式会社 (score: 2.5 )
東京地下鉄株式会社(score: 0 )
大阪市高速電気軌道株式会社 (score: 0 )
公共事業・廃棄物処理
(世界平均値: 3.9 )
(日本企業平均値: 3.2 )
中部電力株式会社(score: 5 )
中国電力株式会社 (score: 2 )
関西電力株式会社(score: 3.5 )
九州電力株式会社(score: 3 )
東北電力株式会社(score: 2 )
東京電力ホールディングス株式会社 (score: 9.5 )
電源開発株式会社 (score: 3 )
東京ガス株式会社 (score: 1.5 )
東京水道株式会社(score: 0 )
その他
(世界平均値: 5.6 )
(日本企業平均値: 6.2 )
旭化成株式会社(score: 6 )
アステラス製薬株式会社(score: 6 )
第一三共株式会社(score: 5.5 )
DIC株式会社(score: 3.5 )
花王株式会社(score: 12.5 )
丸紅株式会社(score: 5 )
三菱商事株式会社(score: 5 )
三井物産株式会社 (score: 9 )
大塚ホールディングス株式会社 (score: 11 )
信越化学工業株式会社 (score: 3.5 )
株式会社資生堂 (score: 12.5)
昭和電工(新会社名:株式会社レゾナック・ホールディングス)(score: 5 )
住友商事株式会社(score: 6.5)
武田薬品工業株式会社 (score: 5.5)
東レ株式会社(score: 4.5 )
東ソー株式会社 (score: 0 )
東洋製罐株式会社(score: 9 )
ユニ・チャーム株式会社(score: 3 )
住友化学株式会社(score: 7 )
日本ペイントホールディングス株式会社 (score: 4 )

日本企業は、ファーストリテイリング、花王、資生堂が12.5/20点でトップとなった。一方、0点評価の企業は20社となった。

平均すると、日本企業のパフォーマンスは世界平均と同等といえる。日本企業において、パフォーマンスが最も高い業界は、アパレル・フットウェア、小売、ICTであり、これらの業界はブランドイメージが重要視されるB2C産業であるため、社会的コミットメントに重点を置いた取り組みに力を入れていると推測される。他方、建設業界とファンド・その他金融サービス業界においては非常に低いパフォーマンス結果となった。また、国別平均では既に低めのスコアともいえる世界平均を下回っている。

WBAは日本企業の人権に関するパフォーマンスにも注目した。国際労働機関(ILO)の労働における基本的権利に関しては、2000社のうち26%が賛同しているところ、日本企業においてはおよそ半数となる48%の企業が賛同している結果となった。

以下は、日本企業のパフォーマンスが高いとされる指標である。

  • 1a:人権の尊重を約束する方針を公表しており、また当該方針は自社の経営層によって承認されている。(全日本企業151社のうち105社が遵守している)
  • 13b:全従業員に占める直接雇用者の割合を性別ごと、役職ごとに開示している(全日本企業151社のうち110社が遵守している)
  • 14b:男女平等と女性のエンパワーメントに関する期限付きの目標を1つ以上開示している。 (全日本企業151社のうち109社が遵守している)

日本企業が達成していない、またはほとんど達成していない指標は以下の通り。

  • 10b:事業を展開している各地域における生活賃金の設定方法について説明している。
  • 11b:すべての時間外労働は合意の上、割増賃金を支払わなければならないと公言している。
  • 13c:役職ごとに、直接雇用者に占める人種または民族の割合を開示している。
  • 13d:従業員の多様性に関する1つ以上の追加的な指標(例:障がい、性的自認、配偶者・家族の有無など)を設定しており、当該指標に関して、役職ごとに、直接雇用者の割合を開示している。(花王社と日本郵船社のみ達成)
  • 14d:主要な事業拠点別に、従業員のカテゴリー別に、直接業務従業員総数に占める女性の基本給と男性との報酬の比率を開示している。
  • 18a:ロビー活動や政策へのアプローチを定めた方針がある。また、一般に入手可能な方法で公開している。(SOMPOホールディングスとアステラス製薬のみ達成)
  • 18d:第三者のロビイストに対し、ロビー活動および政策へのアプローチに関する方針を遵守するよう求めている。

今回のソーシャル・ベンチマークの評価結果に基づき、日本企業の改善ポイント、更なる取り組みの加速に向けたCodo Advisoryからの示唆を提示する:

  1. 日本企業はD&I報告業務を改善すべきである: 従業員301人以上の企業は、男女管理職比率や女性役員比率など、従業員に占める女性の割合に関するデータを公表することが義務付けられている。しかし、その他の指標についての報告義務は存在しない。そこで各社は独自の指標を設定し、従業員の国籍比率や、障がい者比率を開示している企業もある。どの企業も自社の従業員データを保有しており、集計が可能な状態であるため、迅速に集計・開示を行えば、本ベンチマークでの順位向上、及び国際的なイメージアップにつながる可能性がある。また、その他の例として、日本企業がウェブサイト(英語版)において、写真掲載がなく取締役の名前のみを記載した場合、男性なのか女性なのかの判別が日本人以外にとっては困難であるため本ベンチマークで正しく評価されない可能性がある。
  2. ロビー活動の透明性の向上: WBAの主な調査結果にあるように、ほとんどの評価対象企業のロビー活動は非常に不透明であり、ロビー活動の方針や支出に関する情報開示はなされていない。 日本企業は、ロビー活動の方針や政府とのやりとりに関する情報の公開に努めるべきである(たとえ社内にそのような文書があったとしても、一般の方がアクセスできなければ本ベンチマークでは評価対象とならない)。
  3. 英語での情報公開: 日本企業の多くは、自社の社会的コミットメントについて何らかの情報を持っているが、多くの場合、そうした情報は日本語でしか入手できないか、英語で入手できるのは概要のみである。そのため、WBAでは見落とされたり、考慮されなかったりすることが多い。1日本企業が本ベンチマークの順位向上を図る場合は、日本語と同程度の情報を英語で提供するよう努力すべきである。そうすることで、海外の投資家からの評価が向上するというメリットもある。

WBAが初めて実施したソーシャル・ベンチマークによると、世界で最も影響力のある2000社の大半が、日本企業も含め、基本的な社会的目標を達成できていないことが明らかとなった。特に生活賃金の確保、ロビー活動の透明性、包括的な多様性の報告といった分野では、大幅な改善が必要とされている。日本企業の多くはILOに準じて、人権の尊重を約束する方針を公表するなど、今後のさらなる進歩が期待できそうな姿勢を見せているが、世界的な評価を高めるためには、特に英語での情報開示やアクセシビリティの向上に努めなければならない。

WBAのインサイトレポートは、政府の規制やステークホルダーの圧力は企業にとって改善に向けた動機付けになることや、国としての情報提供やステークホルダーからのフィードバックといった動きが活性化することも企業が取り組みを加速するための重要な要因であると述べている。加えて、世界で最も影響力のある2000社のうちの1社に該当していることを企業自身が自覚し、自社のコミットメントが社会に与える影響の大きさについて、改めて認識する必要があるだろう。

WBAは、次回のソーシャル・ベンチマークを2026年に公表することを目標としている。企業は自社の状況を見直し、社会的責任へのさらなるコミットメントを示すために今すぐ行動すべきである。より良い社会的パフォーマンスへの道筋は明らかである。持続可能で公平なビジネスに向けて、世界に先頭に立つことができるよう日本企業の献身的な努力を期待したい。


  1. 東京メトロが3-A指標で「未達成」と評価したことについて、WBAは次のように述べている: 「東京メトロは最新のサステナビリティレポートを日本語で発行しているため、評価の対象とはしていない。」 ↩︎

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